撮影には7?8名のスタッフが必要です。仔猫の服を着せたり脱がしたりする仔猫係が2?3名、カメラマン及び助手、小物やセットの係り、猫じゃらしなどで仔猫達の目線を目標に向けさせる係りなどです。撮影グループは、2時間前から小道具やセットの準備を始めます。撮影は3日に一度位の割合で、予定を立てますが、小道具に使うバイク模型の組み立てや、小物製作、そして洋服の縫製など、なかなか予定どおりには仕上りません。いつも撮影は先延ばしになっていました。撮影時間は仔猫に服を着せたら、10分前後で撮り終えなければなりません。撮影中に猫じゃらしなどで気を引いたりしますが、10分位で仔猫が飽きてしまいます。そうなるともうお手上げです。セットの小道具を倒したり、あちこち動き回り狙い通りの写真が撮れません。仔猫といえどもツメはとがって鋭く、服を引っかくとすぐに破れてしまいます。とにかく撮影は仔猫達のご機嫌次第なのです。スタッフはタイミングを根気よく待つしかないのです。撮影時にマスコミの取材スタッフの方が立ち会っていることが多くありましたが、仔猫の気が散らないように静かにしてもらいました。写真を撮るときはなるべく、正面向きを基本としています。横からだと、猫背になっているので、洋服があまり似合わないのです。
※ 1?2回の撮影で、納得のいく写真はせいぜい1?2枚あればいいほうです。